地方議員は必要か アンケート

全国3万2000人の地方議員に行なったアンケートをまとめた本が出版されました。NHKスペシャル「崖っぷち? わが町の議会」取材班がまとめたもの。

全国規模の取材でわかった地方議会の実態
・9割の議会で行政の提案を否決したことがない
・6割の議員が住民投票には懐疑的
・窃盗事件で有罪になっても辞めない議員がいる
・年々増加する無投票当選の波は大都市にも

など、ちょっと気になる内容です。

障害者の政治参加の項目で、愛知県豊田市議会の中島議員(聴覚)、北海道千歳市議会の落野議員(視覚)の現状をあげたうえで、傳田も紹介されています。

障害がある議員は特別なのか

「重い障害のある人に議員は務まるのか」「特別扱いが過ぎる」

確かに意思疎通や情報収集、それに移動などに健常者よりも「コスト」や「時間」がかかってしまうところはあるだろう。しかし、それは「無駄」や「合理性」という面で議論して良いのだろうか? 健常者と同じスタートラインに立つためには必要な事ではないのだろうか? 安易な批判には疑問を持たざるを得ない。

と本書は述べている。一読してはいかが。

地方議員は必要か──3万2千人の大アンケート

NHKスペシャル取材班編 文春新書1267

ISBN978-4-16-661267-3

240頁 新書判 820円+税